輸入キャスト板の製法は、国産のキャスト板とまったく同じです。
「輸入板はダメ」といった情報もございますが、必ずしもそうとは思いません。国産の押出し板より品質が落ちる、とおっしゃる方もいらっしゃるようですが、キャストはキャストです。やはり硬さが押出し板とはまったく違います。
キャスト製法に近い押出し板(三菱EX板など)もありますが、通常の押出し板より分子量が多いだけ。通常の押出し板よりはましですが、押出しは押出しです。キャスト板にはかないません。
そもそも住友、三菱、クラレも外国で生産しております。これも輸入キャストとなるのでしょうかね……。
本当の違いは「異物の混入」と「傷」
ただ、製品のムラはめちゃくちゃございます。それは何かというと、異物の混入と傷です。
板の中に切りくず、ほこり、髪の毛などが混入しております。さらに言えば「虫」まで入っていたりします。
キャストの製法は手づくりです。ガラス板の枠の中に髪の毛や虫が入ったままアクリル樹脂を流し込めば、まるでゴミや虫や髪の毛の標本のようなアクリルキャスト板が完成してしまいます。製造ラインの管理基準の差が、そのまま製品に出るということです。
その点、国産品はそのようなことが非常に少ないです。少ないですが、時々あります。いくらクリーンルームでの製造でも、入るものは入るのでしょう。検品でも見逃してしまうことがあるそうです。ちなみにJIS基準では、1cm四方に1mmまでの混入なら合格だそうです。
大きな違いはそれくらいです。実際、弊社も輸入キャストを扱ったことがありますが、検品が本当に大変でした。
見分ける方法はあるのか
輸入キャストを使用しているかどうかは、見た目では全く分かりません。でも、強いて言うなら1つだけ、疑える方法があります。
それは12mm厚のアクリル板があるかどうかです。
国産品は12mmという厚みが既製品として存在しません。特注品となりますが、ほとんど作っていないと思われます。12mm厚だけを輸入するとは考えにくいので、12mm厚のアクリル水槽があるメーカーは、全ての板厚で輸入材を使用している可能性があります。
誤解しないでいただきたいこと
ただ、決して間違ってほしくないのは、輸入板が粗悪品ではないということです。押出し板よりははるかに優れていますので、誤解なさらないようにしてください。
