切断機でアクリル水槽サイズにカットされた、アクリル板の断面はノコギリの歯の目が出ております。このノコギリ目を電動カンナで整えていきます。皆さんが知っているカンナは手で鰹節の様なカンナですが電動カンナは刃物がグルグルと電動で回っていて、その上を材料が通れば削れてく仕組になっています。
この電動カンナの上を通せば削れて行くわけですが、結構この作業が繊細で、後々接着面に影響していきます。コツは「同じスピードで走らせる」事なのですが、材料が大きくて重いため、安定して「走らせる」事が難しいんです
ここのパートは経験豊富なスタッフが作業します。
接着面は斜めにカンナを掛ける
切断面の木口は電動カンナで整え、弊社の場合、接着面は重合接着剤が入るように斜めにして、カンナを掛けます。くり抜き水槽は全方向に斜めでカンナを掛け、リブ水槽は接着面のみ斜めにカンナを掛けます。
アクリル板は真っ直ぐでも平でもない
このカンナ掛けで各材料のサイズが整いますが、アクリルキャスト板の特性上、板厚は均等ではありません。例えば板厚8mmですと、7.5mmの場所もあれば8.2mmの場所もあります。全ての厚みが8mmではないのです。
水槽本体の面積は大きいので、どうしても板厚の高差は出てきてしまいます。したがって、厳密に言えばアクリル板そのものは真っ直ぐ、平ではないと言う事となります。
斜めに角度を付けてカンナ掛けする事、削られ方が板厚により変化するために寸法精度が落ちます。その精度を落とさずに、表面を整えて斜めにカンナを掛けられるかがポイントとなってきます。
何千万円もする機械でも精度はなかなか出ないようです。自動でカンナ面をムラなく加工出来るカンナ機もあるのですが、いざ斜めにカンナを掛けるとなると現時点では、難しいようですので人の手が頼りになります。
表面処理(足付け)
次に、表面処理の加工となります。
斜めに加工されたカンナ面は厳密に言えば表面は無数の傷が入っている状態ですが、図のBの板の表面は斜めに加工されていませんので、ツルツルの綺麗な状態です。
綺麗な状態で重合接着剤を入れてしまうと、将来、外れてしまう可能性があります。
板金塗装等の下地処理にサンドペーパー等で擦りますよね?いわゆる「足付け」です。足付けとは、サンドペーパー等で塗装する面に傷をつけ、その傷に「塗料が入り込み剝がれにくくする」下地処理です。
弊社、接着面も塗装と同じように「足付け」を行います。
弊社の場合は、サンドペーパーで擦り傷をつける方法と、表面を削り取る2種類の方法で足付けを行いますが、
地味で、意外と一番難しい作業
この足付け作業もカンナ掛けと同様、接着面に直接影響しますので、技術が必要となってきます。
この作業が地味で、意外と一番難しいと弊社スタッフの一人は言ってました。入社間もないスタッフには一日中この作業の練習してもらう事もあります。
この処理が荒い場合は、気泡の原因にもなりますし、少ない?と言いましょうか密度が低いと言いましょうか処理が浅い場合は、将来剥がれてくる可能性があり、強度が落ちる可能性があります。
言葉では表現できない感覚で作業し、この工程が接着面の美しさと接着強度に左右する接着面の前処理の最重要工程であり、それらを考えると、この接着面の処理は非常に重要で技術を必要とする作業です。でも表にはなかなか現れない地味な工程でもあります。
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